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子育て世代の終活〜小さな子どもがいる家庭での終活の進め方〜

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こんにちは!デジタルマーケター兼終活コンサルタントの佐藤ゆいです。8歳と5歳の子どもを育てる、ごく普通の38歳の母親でもあります。

突然ですが、皆さんは「終活」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?「まだまだ先のこと」「親世代がやるもの」…そんな風に感じている方も多いかもしれませんね。実は、私も数年前まではそう思っていました。

でも、コロナ禍で家族と過ごす時間が増え、友人の父親が急逝した際にデジタル遺品の整理で大変な思いをした姿を目の当たりにして、「私たち子育て世代の終活って、もっと違う形で必要なんじゃないか」と強く感じるようになったんです。

この記事では、小さな子どもがいる家庭だからこそ考えておきたい「令和の終活スタイル」について、私自身の経験も交えながら、具体的で分かりやすくお伝えしていきます。この記事を読み終える頃には、漠然とした将来への不安が、家族の未来を守るための具体的な一歩に変わっているはずです。一緒に、時代に合った新しい終活のカタチを考えてみませんか?

なぜ今、子育て世代に「終活」が必要なの?

「終活」というと、どうしても暗いイメージがつきまといますが、私は「これからの人生をより良く生きるための前向きな準備」だと捉えています。特に、私たちのように小さな子どもがいる世代にとって、終活は残される家族への最大の愛情表現の一つだと考えています。

「もしも」は突然やってくる。残された子どもたちのために

考えたくないことですが、私たち親に「もしも」のことがあったら、残された子どもたちはどうなるのでしょうか。事故や病気は、年齢に関係なく誰にでも突然訪れる可能性があります。

万が一、親権者である私たち夫婦が同時にいなくなってしまった場合、子どもたちの親代わりとなってくれる「未成年後見人」を誰にお願いするか、決めていますか?もし何も指定していなければ、子どもたちの親族などが家庭裁判所に申し立てを行い、後見人が選任されることになります。その過程で、親族間で意見が対立してしまったり、誰も引き受け手が見つからなかったりするケースも少なくありません。

また、遺された財産も、法的な手続きが完了するまで凍結されてしまう可能性があります。子どもの教育費や生活費がすぐに引き出せない、なんてことになったら大変ですよね。こうした事態を避けるためにも、法的な効力を持つ「遺言書」で未成年後見人を指定し、財産ののこし方を明確にしておくことが、子どもの未来を守る上で非常に重要になるのです。

デジタルネイティブ世代ならではの課題「デジタル遺品」

そして、私たちデジタルネイティブ世代にとって、従来の終活にはなかった大きな課題があります。それが「デジタル遺品」の問題です。

スマートフォンやパソコンの中には、家族の写真や動画、友人との大切なメッセージ、オンライン銀行の口座情報、SNSアカウントなど、たくさんのデジタルデータが詰まっています。これらのパスワードが分からなければ、遺された家族は、大切な思い出のデータを取り出すことさえできなくなってしまいます。

実際に私の友人は、お父様が亡くなった後、SNSアカウントの扱いにとても苦労していました。思い出の詰まった投稿を消したくないけれど、不正ログインのリスクも怖い…。結局、どうすることもできずに放置してしまっているそうです。

こうした問題を避けるためにも、元気なうちからデジタル資産を整理し、いざという時に家族が困らないように準備しておく「デジタル終活」が、令和の時代には不可欠なのです。

子育て世代の終活、何から始める?5つのステップ

「終活の必要性は分かったけれど、何から手をつければいいの?」と思いますよね。大丈夫です。忙しい子育て世代でも無理なく始められる、以下の5つのステップをご紹介します。

  • ステップ1: まずは「知る」ことから。エンディングノートを書いてみよう
  • ステップ2: 「想い」を法的にのこす。遺言書の準備
  • ステップ3: デジタル資産を整理する「デジタル終活」
  • ステップ4: モノの整理は「親子で」楽しく
  • ステップ5: 一番大切なのは「家族との対話」

ステップ1:まずは「知る」ことから。エンディングノートを書いてみよう

最初の一歩として、ぜひおすすめしたいのが「エンディングノート」です。これは、自分にもしものことがあった時に備えて、家族に伝えておきたい情報をまとめておくノートのこと。法的効力はありませんが、自分の想いや情報を整理するための、とても優れたツールです。

「何を書けばいいか分からない」という方のために、子育て世代に特化した記載項目のリストを作成してみました。

項目具体的な内容なぜ必要か
自分の基本情報本籍地、マイナンバー、パスポート番号など各種手続きで必要になる情報。意外と家族は知らないことが多い。
デジタル情報スマホのパスコード、PCのログイン情報、主要なWebサービスのID/パスワードデジタル遺品の整理に不可欠。パスワード管理ツールの情報共有も。
金融資産預貯金、保険、証券、クレジットカード、ローン情報資産状況を明確にし、相続手続きをスムーズにするため。
子どもの情報かかりつけ医、アレルギー、習い事の連絡先、仲の良い友達の名前親以外の大人が子どもの面倒を見る際に、きめ細やかなケアができる。
親族・友人リスト連絡先、関係性、万が一の際に連絡してほしい人葬儀などの連絡で家族の負担を減らすため。
医療・介護の希望延命治療の希望、臓器提供の意思家族が決断に迷った際の指針になる。
葬儀・お墓の希望規模、形式、宗派、遺影に使ってほしい写真家族が葬儀の準備で悩むのを防ぐため。
家族へのメッセージ感謝の気持ち、子どもたちへの想い、伝えておきたいこと最も大切な項目。言葉にして「ありがとう」を伝える。

また、お墓の準備も終活の重要な一部です。信頼できる石材店に相談することで、将来の負担を軽減できます。例えば、石川県津幡町の墓石・お墓なら創業97年の山本石材店|一級石材施工技能士対応 のような専門家に相談するのも良いでしょう。

私も実際に書いてみたのですが、自分の資産状況や加入している保険を改めて見直す良いきっかけになりました。「この保険、子どもが生まれた時に入ったけど、今のライフスタイルに合ってるかな?」とか、「両親にちゃんと感謝を伝えられていないな」とか、色々な気づきがありました。完璧を目指さず、書けるところから少しずつ埋めていくのが続けるコツですよ。

ステップ2:「想い」を法的にのこす。遺言書の準備

エンディングノートで自分の想いを整理したら、次はそれを法的な形で残す「遺言書」の準備です。特に、未成年の子どもがいる私たち世代にとって、遺言書で「未成年後見人」を指定しておくことは、何よりも優先すべき事項と言えます。

未成年後見人とは、親権者がいなくなった場合に、子どもの法定代理人として、身の回りの世話や財産管理を行う人のことです。遺言で指定しておくことで、自分たちが最も信頼できる人に、子どもの未来を託すことができます。

以下に、未成年後見人を指定する際の簡単な文例をご紹介します。

【遺言書 文例】

第〇条 遺言者は、長男・〇〇(平成〇年〇月〇日生)及び長女・〇〇(平成〇年〇月〇日生)の未成年後見人として、次の者を指定する。

住所:東京都世田谷区〇〇
氏名:〇〇 〇〇(昭和〇年〇月〇日生)

もちろん、これはあくまで一例です。遺言書は法律で厳格な形式が定められているため、確実に想いを実現するためには、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。無料相談などを活用して、一度話を聞いてみるだけでも、とても勉強になりますよ。

ステップ3:デジタル資産を整理する「デジタル終活」

さて、次はデジタル遺品の整理です。まずは、自分がどんなデジタルサービスを利用しているか、「棚卸し」をしてみましょう。意外とたくさんのサービスに登録していることに驚くかもしれません。

そして、主要なSNSでは、万が一の際にアカウントをどうするか、生前に設定できる機能があります。これを機に設定を見直してみるのも良いでしょう。

SNSサービス追悼機能設定方法
Facebook追悼アカウント「追悼アカウント管理人」を指定、または死後のアカウント削除を予約できる。
Instagram追悼アカウント死亡を証明する書類を提出することで、遺族が追悼アカウントへの移行をリクエストできる。
X (旧Twitter)アカウントの削除遺族がアカウントの削除をリクエストできる。追悼機能はなし。
Googleアカウント無効化管理ツール一定期間操作がない場合に、指定した第三者にデータを共有したり、アカウントを削除したりできる。
LINEアカウント削除原則として本人以外は操作できず、死後は削除対応となる。

これらのIDやパスワードを全てエンディングノートに書き出すのは大変ですし、セキュリティ面でも不安ですよね。そこでおすすめなのが、「パスワード管理ツール」の活用です。マスターパスワードを一つ覚えておくだけで、全てのパスワードを安全に管理できます。そして、そのマスターパスワードだけを信頼できる家族に伝えておく、という方法が、令和の時代には合っているかもしれません。

ステップ4:モノの整理は「親子で」楽しく

終活というと、どうしても「捨てる」というイメージが強いですが、私は「未来に残すものを選ぶ」作業だと考えています。特に、子どもの成長記録である写真や作品は、大切な宝物ですよね。

膨大な写真データは、クラウドストレージを活用して整理し、家族で共有できるように設定しておくと便利です。子どもが描いた絵や工作も、全てを現物で残すのは難しいですが、写真に撮ってデジタルデータ化すれば、いつでも見返すことができます。

先日、私も実家の両親と一緒に、古いアルバムの整理をしました。昔の写真を見ながら「この時、こんなことがあったね」と話す時間は、思いがけずとても温かいものでした。終活は、決して一人で黙々と進めるものではなく、親子で思い出を語り合う、貴重なコミュニケーションの時間にもなるのだと実感しました。

ステップ5:一番大切なのは「家族との対話」

ここまで色々なステップをお話ししてきましたが、一番大切なのは、やはり「家族との対話」です。

自分がどんな想いで終活をしているのか、もしもの時にどうしてほしいのか。そうしたことを、夫婦で、そしていずれは親子で、オープンに話せる関係を築いておくことが、何よりの「備え」になります。

終活は、死を待つための準備ではありません。家族への感謝を伝え、これからの人生をどう生きていきたいかを見つめ直す、前向きなきっかけです。「ありがとう」の言葉と共に、自分の想いを伝えてみませんか。

まとめ

子育て世代の終活は、決して特別なことではありません。それは、予測不能な未来に対して、家族を守るための具体的な準備であり、今をより大切に生きるための羅針盤のようなものだと、私は考えています。

エンディングノートで想いを整理し、遺言書で法的な備えをし、デジタル資産を管理し、家族と対話する。具体的には、以下の点を意識することから始めてみましょう。

  • エンディングノートの作成:自分の想いや情報を整理する。
  • 遺言書の準備:特に未成年後見人を指定する。
  • デジタル終活:デジタル資産を整理し、パスワードを管理する。
  • 家族との対話:終活についてオープンに話し合う。

一つ一つのステップは、決して難しいものではありません。

この記事を読んで、「ちょっとやってみようかな」と思っていただけたら、これほど嬉しいことはありません。できることから、あなたのペースで、少しずつ始めてみませんか?

一緒に、家族の未来のための、そして自分自身の人生のための準備を、今日から始めていきましょう。